14.新人現場監督の登竜門 コンクリート打設

昨日書いたコンクリート打設を新人現場監督目線で書いていきます。これからゼネコンで現場監督になりたい学生さんなど、これを見てイメージしてみてください。現役の現場監督は共感できる点がいろいろあると思います。

まず初めに、コンクリート打設は昨日も述べた通り、ある意味お祭りです。一大イベントです。

率直に言いますと、この日は通常の作業日の数倍疲れます。数倍大変です。

まずは生コンを発注するために、いつもより早く出勤します。職人さんも早く来て段取りをする事が多いです。

何か現場に不備があればコンクリート打設中止にもなるため、前日から直前までたくさんのことをチェックします。

配管は間違ってないか。ゴミは落ちてないかなどです。この事前チェックを怠って、打設中に気づいたら、もう大変です。

現場監督は段取りが大切と言いますが、ここは確認しまくって損はないです。

そんなこんなで、前日、当日の朝の段取りが完璧だった場合、やっとコンクリート打設がスタート出来ます。

新入社員は大体このコンクリート打設に立ち会います。長い時は終日立ち会います。終日立ち会うという事は、それだけで大変だって分かりますよね。

つまりは、体力勝負です。

打設の途中でトラブルが起きればすぐさま対応しなければなりません。

例えば鉄筋が乱れてしまったら、鉄筋屋を呼んだ直します。型枠に異変があれば、大工を呼んで直してもらいます。そんな感じで緊急事態に臨機応変に対応しなければなりません。

つまりは緊急時への対応力が試されます。

そして最も大変な事として、1番最後のコンクリート調整です。

これは簡単に言うと、生コンの発注を正しくする事で、余らせずに、また足りないなんて事がないように、発注数量を調整する事です。

これが最も大変で、今思い出すだけでも過去の辛い思い出が蘇ります。

もしもコンクリートを発注しすぎて大量に余らせれば、もちろんお金の無駄となります。上司などから怒られます。もったいないと。

もしコンクリートの発注量が少なくて、足りない場合、追加で発注するのですが、大体現場に到着するまで1時間くらいかかります。その分職人さんは何もする事なく待機となります。

これがどういうことか、分かりやすく言うと、作業終了時間が遅くなります。さらにわかりやすく言うと、帰る時間が遅くなります。

誰かの失敗のせいで帰る時間が遅くなると、あなたはどう思いますか?

イラっとしますよね笑

つまりコンクリートが足りないと、みんながイラッとします。怒りの対象はあなたです。

となるわけです。

余らせると上司に怒られ、足りないと職人に怒られる。

つまり、ぴったり発注をしないと怒られるというなんとも難しい仕事なのです。

これのせいで最後のコンクリートの発注調整は非常にドキドキします。

という事で、精神力が求められます。

そして無事に生コン打設が終わるのです。

新人現場監督が任せられるコンクリート打設当番とは、大量的にも精神的にもだいぶキツい仕事です。

さらに言うと、新人ってだけで、いじってくる職人が多いので、普通に大変です。笑

これをこなす事で、どんな大変なことにも対応できる精神力が養われます。笑

今回書いた内容はあくまでコンクリート打設の一部です。他にも現場監督として管理すべき事項はたくさんあるのですが、おそらく誰もが大変と思うだろう事だけピックアップして書きました。

ただ、コンクリート打設完了後の達成感もまた素晴らしいものです。きれいなコンクリートの床ができたときは感動しました。

辛い思いをしますが、1日で確実に建物が出来ていく感覚を体感できるという点では、素晴らしい経験だと思います。

現場監督のやりがいの一部であると私は思います。

新人が行う仕事のほんの一部だがですが、少しだけでもイメージできればなと思います。

興味があるという方、日常にドキドキ感が欲しい方、やりがいのある仕事をしたい方は、ぜひ挑戦してみたらいかがでしょうか。

という事で、今回はここまでです。

それではまた。

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