32. 現場内職業格差 建設現場の悪しき慣習 後半

2020.0930記述

今日は引き続き、現場内にある悪しき習慣について書いていきます。

建設現場には業種によるカーストが存在するということを説明しました。その中でも比較的上位に君臨することが多い業者として、鳶、躯体職の名を挙げました。

今日は逆に立場が低い職種についてです。え

結論から言うと、電気・設備 となります。

電気屋というのは、建物に電力を送るために配線作業などをメインで行う業種になります。

設備というと、水道や、空調設備を使うための配管などを行う業種です。

どちらも非常に重要な職業です。

例えば、あなたが家を建てるとして以下の2つの家どちらに住みたいですか?

大理石等、超高級資材を用いたお洒落な内外装。ただ、電気はつかなくて、空調も効かない。

みすぼらしい見た目だが、電気と空調と水道は普通に使える。

これは極端な例になりますが、電気と空調、水道が使えないなんて事は今では考えられないですよね。

むしろ生きるのに確実に必要なインフラとなっています。欠かせません。

つまり建物において、絶対に重要なポジションを担う職種なのです。

しかし、実際の工事現場では電気業者、設備業者は非常に軽くみられています。むしろイジメとも思われるくらいひどい扱いをする人もいます。

過去の現場にも、ゼネコン社員、または職人ともに、電気設備業者に対しては無茶苦茶ないじめ的発言を繰り返す人は何人かいました。

全員がそうというわけではありません。ですが、空気感はどこの現場でも共通でした。

なぜそんな立場が低くなったのかは、相当昔かららしいので、詳しい経緯は分かりません。

正直なところ、電気設備業者いじめをする人もその経緯は知らないはずです。長年続いてきている雰囲気によって、言っているのだと思います。

小中学生のいじめみたいなことが、大人だらけの建設現場で行われているのです。

情けないですよね。

私は建築担当ですが、電気設備業者とは仲良くしていこうと思っています。せっかくのプロジェクトなのだから、仲良く楽しく進めることが理想ですよね。

建設業界に魅力を感じているかた、興味がある方は必ず知っていてほしい事実です。

私の経験を述べさせて下さい。

竣工の直前に、総合連動試験というものが行われます。

火事などの緊急事態に各社の防火設備が稼働するかの試験になります。

出火を感知したら、館内放送が流れます。エレベーターが緊急事態モードに切り替わります。スプリンクラーが動き始めます。空調の働きも火事対策に切り替わります。

わかりにくい説明ですが、簡単に言うと電気と設備が連動して緊急事態を抑えようとするイメージでしょうか。その確認をする時間になります。

私はこの試験に立ち会ったのですが、全ての関連業者が見守る中、出火連絡が入ったら全ての電気設備機器が動きます。そして無事に全ての機器が正常に作動しました。

関係者も全員安堵の表情でした。

その中で私はとても感動して震えました。

これぞワンチームです。(少し古いですね。)

こんな素晴らしい仕事をする仲間を、あなたはバカにできますか?

これを見たあなたは、絶対にくだらない建設現場カーストにハマらないで下さいね。

以上です。それではまた明日。

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